モバイルとサーバー向けが過去最高に
4~6月期の売り上げを部門別に見ると、パソコン向け事業は78億4000万ドルで前の四半期から2%増。この中でモバイル機器向けプロセッサーの売り上げが過去最高になっている。
またデータセンター向け事業の売上高は21億1000万ドルで同13%増。サーバー向けプロセッサーの売り上げも過去最高となった。
ネットブックなどの製品に使われる低価格プロセッサーの売り上げは16%増。米ウォールストリート・ジャーナルは、高性能ノートパソコンや米アップルのタブレット端末「アイパッド(iPad)」などとの競争でネットブックは売り上げが落ち込むと見られていたため、この結果には驚きだったと伝えている。
なおインテルの4~6月期の最終利益は29億ドルで、前年同期の3億9800万ドルの赤字から黒字転換した。前年同期は、欧州委員会に科せられた競争法違反の制裁金14億5000万ドルを支払ったことなどが要因となり、赤字転落していた。
粗利益予測を上方修正
英フィナンシャル・タイムズの記事によると、インテルは2010年の下半期も堅調に推移すると見ている。
オッテリーニCEOは、2010年に4000万台のネットブックが出荷され、パソコンの出荷台数は前年比20%増加すると予測している。今年の1~3月期は主に消費者需要に支えられたが、今後は企業需要が売り上げ増に貢献するものと同氏は期待している。
インテルが13日に併せて発表した7~9月期の業績予想は、売上高が約116億ドルになる見込みで、これはアナリストの109億ドルを上回っている。粗利益率は、4~6月期と同水準の約67%を予想している。
このほかインテルは、2010年通年の粗利益率予測を従来の約64%から約66%に上方修正した。次世代プロセッサーの設備投資額は従来予想から4億ドル増えて52億ドルなる見通しだ。
