ニッケイ新聞 2013年12月3日

 北東部ペルナンブコ州の州都レシフェから230キロのグァラニュンス市で昨年、カニバリズム(人間の肉を食べる行動、あるいは宗教儀礼)の罪に問われている男女3人組が、病院の精神鑑定の結果、精神的な異常はないと判断された。

 この3人は、グァラニュンス市とオリンダ市で少なくとも3人の女性を殺害し、その肉を食したとされている。先月22日に裁判所に提出された鑑定書を受け、裁判所は被告らに引責能力があると判断した。

 最初の公判は昨年10月にオリンダ市で開かれていた。現在3人の被告は拘留中で、今後の公判日程についてはまだ決まっていない。

 オリンダでの被害者は当時17歳だったジェシカ・ペレイラさんで、路上生活者だった。被告3人は当時1歳だったジェシカさんの娘を、ジェシカさん殺害後に育てる計画を立てていた。

 グァラニュンス市では昨年の2月と3月に、それぞれ31歳、20歳の女性が殺害されていた。

 警察の調べによれば、被告らはこの3人の女性を殺害後に被害者の人肉を切り刻み、冷蔵庫に保存して食べていたとされている。

 しかも、ジェシカさんの娘も母親の肉を食べさせられていたこと、さらにはその肉を混ぜたコッシーニャやサルガジーニョ(軽食類)がグァラニュンス市で売られていたこともわかっており、ブラジル国内を震撼させた。

 3人の被告は世界の浄化と人口の制限を唱える宗教団体「カルテル」に関わっており、カニバリズムもその浄化の一環だとする。

 事件は被害者の一人ジゼリ・エレーナ・ダ・シルバさんの親族が、ジゼリさんの行方不明を訴えたことがきっかけで明るみになった。被告らは、グァラニュンス市内でジゼリさんのクレジットカードを使用したために居所を突き止められ、逮捕された。

 同州の市民警察はまだ余罪の可能性があるとみて調べている。(11月26日付G1サイトより)

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