ニッケイ新聞 2014年7月12日

 百年に一度のW杯大敗に国中が悲しみに沈んだ8日、少なくも一人だけ幸運に喜んだ日系人がいた。パラナ州マリンガ市の法学部学生エルトン・エイジ・サトウさんは、この大敗を予測し、14万8000人が賭けた「Sport TV」によるスポーツくじでたった一人勝利した。

敗戦翌日グローボ番組でもエルトン・サトウさんの〃千里眼〃が話題に

 誰もが予想しなかった7対1で負けると賭けて思いがけず的中、景品の液晶テレビを獲得した。そんな千里眼を話題にした。

 伯字紙によればエルトンさんは「ありがちな結果に何度か賭けたけど全然ダメ。だから誰も賭けない点数に賭けてみた。普通は自国チームの負けに賭けたりしないからね。でも、まさかそれが当たるなんて思いもしなかった」と話す。

 友人と開いた観戦会ではドイツが4点目を決めた瞬間から誰もがセレソンの勝ちを諦め、エルトンさんのくじの勝ちを祈ったとか。

 「オスカーがゴールを決めた時は、もう狂乱状態だった。ブラジルの敗北は悲しいけど、自分の勝利は嬉しいね」とエルトンさん。

 グローボ局番組では「愛国者から命を狙われていないか?」と質問も。念のため、気をつけた方がいいかも?(阿)

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