AsiaX(アジアエックス) 2014年7月14 日

 会社の外にいることが多い社員の就業中の行動を記録するデジタル技術を採用する企業が出始めている。携帯端末で利用する先端ソフトウエアから、インスタントメッセージアプリケーションといったありふれたものまでツールはさまざまだ。

 不動産鑑定サービス、GSKグローバルでは外で社員が人と会う際、会う場所の映像を指定時間から15分以内に送信するよう規定している。たびたび時間に遅れる社員の賞与は削減する。管理職のタン氏は「社員を監視しているわけではない。時間を守り能率を上げて早く帰宅して欲しいためだ」と説明した。

 市場調査のアジア・インサイトはエプシロン・モバイルに委託し、社員が路上での面談調査に要する時間を記録するソフトウエアを開発した。面談技術を磨くのに役立てるためで、時間的に短すぎず、長すぎない面談が理想的だという。

 社員と顧客との接触をモニターする技術もある。FXメディアが開発した顧客分析ソフトで、ウェブカムを利用し、顧客の感情の動きを感知することができる。複数の小売業者に売り込みを図っている。

 ただこうした行動追跡ツールは社員のストレスを増し、プライバシーにかかわることも会社側は認識している。

AxiaX・本紙記事の無断転載を禁じます。JBpressでは、AsiaXの許可を得て転載しています)