インターネット時代に入り、消費行動パターン、マーケティングの理論は、「AIDMA」から「AISAS」になったと言われている。

 AIDMAのAttention、Interestは同じだが、次の段階のDesire、Memory、Actionといく過程が、DesireがSearch(あるいはResearch)となり「調べる、下見」をするというものも含めて事前の確認がされる。

 ネットができたことで顧客が情報を適時に知るということ、そしてもっと重要なのが、Actionした後にその購買の情報、あるいは感覚を顧客同士で瞬時に“Share”(共有)してしまうことである。

 マネジメントマーケティングによる商品企画は、そのような時代に対応し、従来の「ひらめきや勘だけに頼る企画開発や、技術シーズ中心の商品企画」を廃して、継続的な商品企画を目指すものである。

地域商品開発のゴールへのロードマップ

 さて、このコラムも最終回となった。今回は「地域商品開発のゴールへのロードマップ」の例を挙げて最終項とする(過去の連載記事はこちらから)。

 地域産品開発を推進するためには、その地域の関係者が合意形成を図り、連携する機関などが共有できる 「ビジョン・戦略」の構築が最も重要だ。その一環として、ビジネスの現場で利活用されているブレーンストーミング、K-J法、SWOT分析など、地域産品開発の取り組みを推進するための手法をご紹介したい。

ブレーンストーミング

 ブレーンストーミングは、新たなアイデアを生み出すための方法の1つだ。

 ブレーンストーミングにおいては、(1)批判をしない(批判があると良いアイデアが出にくい)、(2)自由奔放(思いついた考えをどんどん言う)、(3)質より量(多くのアイデアを出す)、(4)連想と結合(他人の意見を聞いて連想を働かせ、自分のアイデアを加えて相乗りする)などのルールを設定し、グループのメンバーが、ある問題について自由にアイデアを出し合う、といった約束事がある。

AIDMA(アイドマ)とは消費者の購買決定プロセスを説明するモデルの1つ。
・Attention(注意)・・・ある商品の存在を気付かせる
・Interest(関心)
・・・興味を持たせる
・Desire(欲求)
・・・欲しいと思わせる
・Memory(記憶)
・・・記憶に留めさせる
・Action(行動)
・・・購買させる