まもなく新モデルが発表されると言われている米アップルの「アイフォーン(iPhone)」を、中国最大の携帯電話会社、中国移動(チャイナ・モバイル)が販売すると、米ウォールストリート・ジャーナルが報じている。
また英ロイター通信は、同国第2位の中国聯通(チャイナ・ユニコム)と第3位の中国電信(チャイナ・テレコム)が、アイフォーンの新モデルを世界のほかの地域と同じタイミングで発売すると伝えている。
廉価モデルを中国移動に出荷へ
アップルはこれまで中国移動と契約を締結しておらず、中国移動はいまだアイフォーンを取り扱っていない。
また中国聯通と中国電信はすでにアイフォーンを販売しているが、これまで新モデルの発売は先進国市場から数カ月後になっていた。
アップルは9月10日に米カリフォルニア州の本社でイベントを開き、現行「アイフォーン5」の後継にあたる高価格モデルと、本体にプラスチック素材を使った廉価モデルを発表すると見られている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、アップルは同社製品の製造を請け負う台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)傘下の中国・富士康科技(フォックスコン)に対し、廉価モデルの出荷リストに中国移動を加えるよう指示した。
またロイター通信は、中国聯通と中国電信の2社が、高価格モデルと廉価モデルの両方を発売すると伝えている。
中国では苦戦、iPhoneのシェアわずか5%
報道によると、中国移動の加入者数は約7億人で、米ベライゾン・ワイヤレスの7倍の規模。また中国聯通と中国電信の加入者数は合計2億6600万人で、中国は世界最大の携帯電話市場となっている。
こうした中、アップルはまもなく同国で一気にアイフォーンの販売を加速できるのではないかと見られている。