週刊NY生活 2013年5月18日443号
メトロポリタン都市交通局(MTA)は先月末、トランジット・ワイヤレス社の回線を利用した無料ワイ・ファイ(Wi-Fi)サービスをマンハッタンの地下鉄30駅で新たに利用できるようになったと発表した。
無料のワイファイ・サービスを開始したのは、タイムズスクエア、ロックフェラーセンター、コロンバスサークル、14丁目といずれも利用者数が多い主要駅。すでにサービスを開始しているチェルシーの6駅と合わせてマンハッタン内の36駅で利用可能となった。
同サービスでは、ワイファイ対応のスマートフォンやタブレット端末でインターネットを使用できる。
AT&TとTモバイルの利用者は、通話やテキストメールなども利用可能。ベライゾンとスプリントもサービスの参入を予定しており、最終的には前2社と同じ駅で導入する。
IT業界を中心に取材し、『モバイルシフト「スマホ×ソーシャル」ビジネス新戦略』などの著書があるジャーナリストの津山恵子さんは、「ボストンの爆発テロでは事件直後、当局が携帯電話網をシャットダウンした。しかし、ツイッターやフェイスブックなどを通して現場の写真や動画、現状がいち早く伝わり、ネットメディアがライフラインとして役立つことが証明された。インターネットサービスが公共サービスの仲間入りをするという意味で無料ワイファイの使用駅の拡大は携帯各社にとって自然な流れだと思う」と話す。
MTAは今後、マンハッタンのイーストサイドやクイーンズの40駅にエリアを拡大し、17年までに全駅でのサービス導入を目指している。駅ホームで使えるワイファイネットワーク名は「FreeWiFibyHTCONE」。
使用可能駅はwww.tran sitwireless.com/stations 2を参照。
(前田真里、写真も)
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