米国の市場調査会社、NPDディスプレイサーチが公表した最新の調査リポートによると、今年はついにタブレット端末の出荷台数がノートパソコンを上回るようだ。
同社の推計によると、今年1年間のタブレットの世界出荷台数は2億4000万台。これに対しノートパソコンは2億700万台にとどまる見通しだ。
実は同社が昨年7月に公表した調査リポートでは、タブレットがノートパソコンを上回るのは2016年という予測だった。それからわずか半年でこうも時期が早まったのは、その後に起きた市場環境の変化という背景がある。
急速に起こった低価格競争が出荷増を後押し
とりわけ同社は米アップルのライバル企業の動きに注目している。
そうした企業には米グーグルの「アンドロイド(Android)」や米マイクロソフトの「ウィンドウズ8」といった基本ソフト(OS)を採用する、韓国サムスン電子、米アマゾン・ドットコム、台湾エイスース(華碩電脳)といったメーカーがある。
しかし今ではこれら大手だけではなく、新興国の様々なメーカーが多様な端末を市場投入し、低価格競争を繰り広げている。
こうした各社の動きがタブレットの出荷台数を急伸させるとNPDディスプレイサーチは分析している。
例えば同社の従来予測では、出荷台数は昨年から2017年にかけて年平均28%の成長率で伸びるとしていた。しかし今回のリポートでは今年の出荷台数は前年比64%増となっている。