米国の市場調査会社NPDディスプレイサーチがまとめた最新の推計によると、米アップルの「アイパッド(iPad)」に代表されるようなタブレット端末の出荷台数は4年後の2016年にノートパソコンを上回るようだ。

タブレット、2017年には4億台を突破

米グーグル、タブレット端末「Nexus 7」を発表

6月27日にグーグルが発表した新型タブレット端末「Nexus 7」〔AFPBB News

 同社は今年1億2100万台になるタブレット端末の世界出荷台数が今後は年平均28%の成長率で増え続け、5年後の2017年には4億1600万台に達すると見ている。

 これに対しノートパソコンの今年の出荷台数は2億800万台。これが2017年には3億9300万台になるという。もちろんノートパソコンも拡大を続けるが、タブレットの成長速度はそれを大きく上回るという。

 スマートフォンの出荷台数がパソコンを上回ったというニュースは記憶に新しいが、今度はそのパソコンの中で大半を占めるノートパソコンが、一昨年に登場したばかりのタブレットに抜かれてしまうというわけだ。

 別の市場調査会社、英カナリスによると、昨年1年間のノートパソコンの出荷台数は前年比7.3%増の2億960万台、デスクトップパソコンは同2.3%増の1億1240万台だった。これに対しタブレットはまだ6320万台だが、その伸び率は同274.2%増と目覚ましいものがある。

タブレットとノートの境界線、曖昧に

 ただ、ディスプレイサーチは、米マイクロソフトが先頃発表した「サーフェス(Surface)」のような製品をタブレットとパソコンのどちらのカテゴリーに入れているかについて言及していない。

 サーフェスはその形状がタブレット型でありながら、従来のパソコンと同じ「x86」プロセッサーと、スマートフォンやタブレットに使われる低消費電力型の「ARM」プロセッサーを搭載する2種類が販売される予定だ。

 またサーフェスは付属するカバーが物理的なキーボードになるなどノートパソコンの要素がある。何をもってパソコン、タブレットと言うのかは調査会社によって判断が分かれるところだ。

 だが、ディスプレイサーチは、モバイルPC分野で消費者の関心がタブレットに移っている理由として、長時間のバッテリー駆動や、持ち運びやすさ、スリープ状態からの高速復帰といった点を挙げており、いずれにせよ今後こうした性能を備える機器が、従来型のノートパソコンに取って代わりそうだ。