一風変わったタブレット端末を市場投入したデルの真の狙いは、今のところ不明だ。しかし同社は画面サイズが異なる別の製品も検討していると述べており、今後アイパッドと直接競合する製品も登場しそうである。
こうした動きを見せるのはデルだけではない。とりわけ注目されているのが米ヒューレット・パッカード(HP)だ。同社は「スレート(Slate)」と呼ぶ製品の計画を明らかにしている。
先頃、スマートフォンメーカーの米パームの買収を発表しており、その目的はパームの持つスマートフォン向けのOS「WebOS」。同社はこれを携帯電話やタブレット端末に採用する意向だ。
アマゾンのベゾスCEO、アイパッド対抗戦略を語る
電子書籍端末「キンドル」を披露するジェフ・ベゾスCEO〔AFPBB News〕
こうした中、興味深いのが米アマゾン・ドットコムの動向である。同社はいち早くタブレット型電子書籍端末「キンドル(Kindle)」を投入し、米国で電子書籍市場を築いたパイオニア。
昨年の年末商戦でキンドルは爆発的な売れ行きを見せ、同社は過去2年半で数百万台が売れたと自信を示していた。
しかし、アップルが1月にアイパッドを発表して状況は一変した。アイパッドは販売開始から1カ月弱で100万台を突破。今、キンドルをはるかに凌ぐ勢いで普及している。
5月25日に開催されたアマゾンの株主総会で、ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)はアイパッド対抗戦略について語ったとウォールストリート・ジャーナルが報じている。

