その一方で同社はタブレットとノートパソコンはともに進化していくため、その境界は曖昧になっていくとも予想している。
例えば、タブレットは今後プロセッサーのマルチコア化といった処理能力の向上、基本ソフト(OS)の安定性向上、ディスプレイの高解像度化、アプリの拡充といった点で進化していくと予想している。
対するノートパソコンは、より薄型になり、ディスプレイも高解像度化し、タッチスクリーン機能も向上するという。
つまり4年後の我々は、今よりはるかに薄くて持ち運びしやすいノートパソコンと、今よりさらに高性能なノートパソコンのようなタブレットを使っていることになる。
成熟市場のシェアは5年後も60%を維持
なお、ディスプレイサーチは今後タブレット端末は北米や、日本、西欧などの成熟市場を中心に伸びていくと見ている。今年のこれら地域における、世界タブレット出荷台数に占める割合は66%だが、5年後の2017年も60%のレベルを維持すると予測している。
今後もマイクロソフトのように新規参入する企業が現れるが、そうした企業は他社との差異化を図る必要がある。それらに必要となる新たなサービスやインフラは成熟市場の方が構築しやすいという。
もっとも、まず成熟市場を重視するというこうした傾向については「自己成就的予言」のような側面があるとテクノロジー系ニュースブログのテッククランチは指摘している。成熟市場に重点を置いて製品を開発するから、その製品は成熟市場で売れるようになるのだという。
確かにその通りかもしれない。もし同じ努力が新興国市場でなされれば、そちらでもきっと成功の機会が広がるのだろう。
