以前の記事で、スマホでクラウドメールを活用する話を書きました。今回はその続きで、アドレス帳やスケジューラもクラウド化する方法をご説明します。
携帯電話が招いたアドレス帳の混乱
ずっと昔、多くの方は、年賀状の送付のために、個人的な住所録を作成しておられたと思います。パソコンが普及し、エクセルやアウトルックなどのアドレス帳に移行された方もおられたと思いますが、ここまではさほどの混乱はなかったと思います。
1990年代に入り、携帯電話が登場して、ここに混乱が加わりました。
携帯電話にはそれなりの機能を持ったアドレス帳があり、また番号通知が標準機能に含まれていたので発着信の履歴をうまく使うことができました。そこで、多くの人はいつの間にか携帯電話のアドレス帳も更新するようになっていきました。
そうすると、パソコンのアドレス帳と携帯電話のアドレス帳が併存するようになり、二重管理をしなければならないという混乱が発生していきました。もちろん、USBケーブルで携帯電話とパソコンと接続してデータを同期するようなソフトも多数登場しました。
しかし、携帯電話のアドレス帳は500件までしか登録できないとか、住所は1つしか登録できないとか、いろいろな制約があり、パソコンと完全に同期することは難しかったのです。
スマホならパソコンと完全同期ができる!
ここでスマホとクラウドが登場しました。スマホのアドレス帳をクラウドと同期させ、クラウドのアドレス帳をパソコンのブラウザで参照するようにすれば、双方向で同期を取れるのです。すなわち、
(1)知り合いからスマホに電話がかかってきて、その電話番号をアドレス帳に登録したら、パソコンのブラウザでもその情報が見れるようになる。
(2)引っ越しましたという案内をもらって、パソコンのブラウザで住所を書き換えると、スマホの情報も新しくなる。
しかも、瞬時にです。携帯時代の混乱からすると、これはかなり夢のような世界だと思いませんか? また、ついでと言っては何ですが、アドレス帳だけでなく、予定を管理するスケジューラも同様の方式で完全に同期できるのです。