ケータイとスマホの一番の違いと言えば、クラウドを最大限に活用できることでしょう。

 クラウドとは、もともと「雲」のこと。手元の端末にデータを保存するのではなく、ネット上の地球上のどこにあるのかも分からない(雲のような存在の)サーバーにデータを蓄積し、いつでもどこでも同じ情報を活用する技術であり、今のモバイルブロードバンドを象徴する言葉でもあります。

 今回は特に電子メールに絞って、スマホでクラウドを利用する方法をご紹介します。

クラウド型メールのメリット

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2011年6月、療養中のジョブスCEO(当時)が発表したiCloud〔AFPBB News

 スマホを使っているにもかかわらず「docomo.ne.jp」、「ezweb.ne.jp」、「softbank.ne.jp」といった携帯のメールアドレスを中心に使用している方も多くおられることと思います。

 しかし、せっかくスマホを使っているのでしたら、携帯のメールアドレスだけではなく、クラウドのメールアドレスも使用されることをお勧めします。

 主なメリットとしては、下記が挙げられます。

(1)サーバー上のデータ容量が十分にあり、メールを削除する必要がなく、何年分でも保存しておける。

(2)パソコンからも参照できるので、長文のメールも読み書きでき、添付ファイルがあっても気にせず受信できる。

(3)SPAMフィルターが優秀なので、SPAMメールに悩まされることが少ない。

 従来のように「短いメールは携帯で」「長文はパソコンで」と使い分けるのではなく、両者を統合できるメリットがあります。

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クラウド型メールの代表格はGoogleのGmail(写真はカリフォルニア州マウンテンビューのGoogle本社)〔AFPBB News

 また、携帯のメールアドレスを使用していると、携帯電話会社を乗り換える時にメールアドレスを変更しなければなりません。また、海外などでの利用がスムーズに行かない場合もあります。

 その点、クラウドのメールアドレスなら、携帯電話会社にしばられず、自由に乗り換えできます。

 海外に行った場合も、現地の無線LANでも何の制限もなく利用できます。クラウドのメールアドレスはとにかく自由なのです。