やはりと言うべきか・・・。米アマゾン・ドットコムが1月31日に発表した昨年10~12月期の決算は、純利益が1億7700万ドルで、1年前の4億1600万ドルから58%減少し、4四半期連続の減益となった。

35%の増収でもアナリスト予想に届かず

アマゾン7~9月期、大幅減益で株価急落

決算発表を受け、アマゾン株は売られた〔AFPBB News

 売上高は174億3100万ドルで同35%増加した。

 「キンドル・ファイア(Kindle Fire)」を含む電子書籍端末のキンドルシリーズの販売台数が、年末商戦の11月と12月で1年前の2.8倍に伸びるなど好調だったが、売上高がアナリスト予想に届かなかったことなどから嫌気され、同社株は売られた。

 営業利益は2億6000万ドルで1年前の4億7400万ドルから45%減。営業利益率は1.5%で前期の0.7%から改善したが、前年の3.7%から低下した。

 このほか、売上原価、物流設備、マーケティング、技術基盤やコンテンツにかかる費用がいずれも増加し、これらを含めた営業経費は前年比38%増の171億7100万ドルとなった。

お金を使い続けるアマゾン

 アマゾンではこの1、2年、売上高が40%以上の伸び率で推移し、投資に伴って経費がかさむものの、その分を急速な成長で補ってきた。しかし今回の決算を受け、「投資家は売上高の伸びに陰りが出たと感じ始め、成長ゼロに向かう時代の始まりではないかと懸念している」と米ニューヨーク・タイムズは伝えている。

 米ウォールストリート・ジャーナルも、「アマゾンは成長戦略を掲げて支出を増やし続けているが、売上高の伸びがそれに追いついていないことが分かり、アナリストを驚かせた」などと報じている。