先週、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)世界最大手の米フェイスブックが、風変わりな発表を行った。日本でも反捕鯨活動などで知られる国際環境保護団体、グリーンピースと協力体制を敷くと発表したのだ。

「活動家70万人の勝利」

温室効果ガス濃度、史上最高レベルに 世界気象機関

ドイツ・ベルリンのクリンゲンベルク発電所前で、二酸化炭素排出に抗議する国際環境保護団体グリーンピースのメンバー〔AFPBB News

 協力の内容は、クリーンエネルギーや再生可能エネルギーへの取り組み。

 両者はこの関係を「パートナーシップ」と呼んでいるが、フェイスブックとの共同声明には次の(1)~(3)のようにあり、何やらこれはフェイスブックがグリーンピースに提出した誓約書といった趣だ。

 そこで詳しく調べてみると背景に何があったか分かってきた。実は今回の提携はグリーンピースの活動家70万人が過去20カ月間戦ってきた成果であり、グリーンピースはこれを“勝利”と称しているのだ。

(1)フェイスブックは今後、クリーンエネルギーを優先して使うべく、データセンターの設置場所について明確な規定を設ける

(2)フェイスブックはエネルギーを効率的に使うための研究を行い、その成果を公開する。

(3)フェイスブックは自社データセンターに電力を供給する電力会社などにクリーンエネルギーの使用率を高めるよう働きかける