北米報知 平成23年11月16日号より
国際教育研究所(IIE)が14日、米国の高等教育機関における2010年~11年度の留学生数を発表。前年度から4.7パーセント増の72万3277人、新入学生数は21万4490人で昨年度から5.7パーセントの増加だった。ワシントン州内でも留学生数は大幅に増加、特にワシントン大学入学者数は昨年から倍増を見せている。
IIEの出身国別の留学生数では、中国が15万7558人で最多、昨年から3万人弱の増加となった。
2位のインドは微減ながら10万3895人。韓国が7万3351人で続く。上位5カ国で留学生数の約53パーセントを占めている。
日本は前年から約3500人減の2万1290人で、7番目と順位を落とした。他国と比較しても減少率はもっとも大きい。2004年~05年度から6年連続の減少となり、同年から学生数も半減となった。
ピーク時の1990年代中頃は米国内で最多の留学生数を誇っていたが、少子化、国際競争の流れや企業の雇用状況の影響を受けているとIIEは分析する。
日本とは対照的に前年から大きな伸びを見せたのはサウジアラビアで、7000人増の2万2704人となり日本を上回った。
留学目的では修士課程への入学者数は横ばいで、学士修得、国際交流を目的とした短期留学者に伸びが見られた。学部分野では教育、人文学系で減少が見られ、ビジネス、機械、コンピューター関連の学問で伸びが見られた。
州別ではカリフォルニア州が9万6535人で最多。ニューヨーク州、テキサス州が続く。ワシントン州は1万7811人で11番目だった。
主要大学での留学生数では南カリフォルニア大学が8615人で1位。ニューヨーク大学が3位、コロンビア大学が5位、ハーバード大学が10位など、上位には名門大学が名を連ねる。15日付のシアトル・タイムズ紙によると、ワシントン大学は29位で4233人だった。