政府は2010年度から休日を分散化するための実証実験に乗り出す。多くの人が土日や大型連休に合わせて休日を取っている現状を改め、平日に分散して取れるようにすれば需要が平準化して内需拡大や新規雇用の創出に役立つとみているからだ。

 関係者は財政出動を伴わない景気対策になると前のめりだが、成功の鍵は企業側の協力だ。実効性を挙げるには従業員に有給休暇の完全取得を義務づけることではないか。

混雑期集中では誰もトクしない

「シルバーウィーク」2日目、各地混雑

特定の連休に人出が集中するのは非効率!〔AFPBB News

 誰にでも経験があるだろう。年末年始やゴールデンウイークの交通機関の混雑にうんざりしたことが。観光地はどこに行っても人の波。新幹線や飛行機のチケットは取りにくいし、旅館の宿泊料も目をむくような高額に跳ね上がる。小さい子供連れで出かけようものなら疲労困憊して、ちっとも休んだことにならない。

 利用する側だけではない。サービスを提供する側も得にはならない。大型連休などピーク時の売り上げこそアップするものの、それに合わせた設備投資や経費が必要になる。駐車場や旅館などの観光関連施設が、繁忙期に合わせた設備を用意しても閑散期がガラガラなら、1年を通してみれば投資効率は上がらない。

 在庫を持って計画的に生産ができる製造業と違い、サービス業は設備や従業員を配置していても客が来なければ付加価値はゼロになる。忙しいときだけしか仕事がなければ雇用も不安定になる。

 この繁忙期と閑散期の格差が平準化されれば、関連産業の経営効率が上がって雇用機会を増やすことができる。みんなが休みを分散して取れば、消費者は安い料金で多様な余暇を楽しむことができるから内需拡大にも役立つ。相乗効果で景気の底上げに役立つと期待される。これが休日の分散化構想だ。