米アマゾン・ドットコムが、今年6月に米国で始めたクーポン購入サービスを、自社の電子書籍リーダー端末「キンドル(Kindle)」でも提供すると発表した。
まもなく米アップルの「アイパッド(iPad)」に似たタブレット端末を発表すると言われるアマゾンだが、このクーポンサービスのキンドルへの展開は、同社の今後のタブレット戦略の方向性を示すものとして注目されている。
広告機能付きキンドルでクーポンを展開
アマゾンの電子書籍リーダー端末には、広告を表示する代わりに価格を安く抑える「キンドル・ウィズ・スペシャルオファーズ」というモデルがある。
広告はこの端末のホームスクリーンや、端末をスリープしたときに現れるスクリーンセーバーに表示しており、クーポンサービスはこのスペースを利用する。
クーポン情報をスクリーンセーバーに表示し、利用者がクーポンを購入すると引換券がホームスクリーンに現れる。これを店頭で提示することでサービスが受けられるという仕組みで、パソコンを使うことなくキンドルだけですべてが完結する。
キンドルは購入時点でユーザー情報が登録されているため、ユーザーは新たに会員情報やクレジットカード番号を入力することなく、手軽に購入できるというわけだ。
またクーポンの購入履歴はアマゾンの専用サイトで確認することも可能で、ここで引換券の印刷なども行える。その場合はキンドルを店に持ち込む必要がない。
本格始動した「アマゾンローカル」
一方、アマゾンが今年6月に立ち上げたクーポンサービス「アマゾンローカル(AmazonLocal)」は、各地域のレストランやイベント、小売店のサービス、商品を安価で購入できるというもので、「最低5割引を保証」とうたっている。