9月13日(米国時間)という同じ日に、米インテルと米マイクロソフトがそれぞれ自社の開発者会議を開催して話題を呼んでいる。インテルは、同社製マイクロプロセッサーの開発・市場投入計画を発表し、マイクロソフトは新しいパソコン用基本ソフト(OS)「ウィンドウズ(Windows)8」を披露した。
インテル、グーグルとの提携を発表
今回の発表では興味深いことが2つある。
1つはインテルが米グーグルと提携し、同社の低電圧プロセッサー「アトム(Atom)」とグーグルのモバイルOS「アンドロイド(Android)」との最適化を図ること。もう1つは、マイクロソフトが、ウィンドウズをインテルのプロセッサーだけでなく、英アームホールディングスの基本設計にも対応させることだ。
パソコンや、サーバー、スマートフォンなどで主に使われているマイクロプロセッサーには、2つの異なる基本設計がある。
インテルが開発した「x86」とアームホールディングスが開発した「ARM」だ。前者はパソコンやサーバーなどに使われており、後者は低消費電力という特徴を生かしスマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器に使われている。
スマートフォンやタブレットが登場する以前のパソコン全盛時代は、インテルのプロセッサーとマイクロソフトのウィンドウズを搭載するパソコンを「ウィンテル(Wintel)」と呼び、この言葉が両社の固い協力関係を象徴していた。
しかしそれも今は昔、インテルはOSメーカーにマイクロソフトのライバルであるグーグルを選ぶようになった。一方でマイクロソフトもプロセッサーにインテル以外の基本設計を選ぶようになった。
「ウィンドウズ8」はタブレットにも対応
ARMベースのプロセッサーはアイパッドやアイフォーンにも搭載されており、タブレット端末やノートパソコンの分野で10%というシェアを持っている。これが今年の年末までに15%にまで拡大し、2015年には50%になると予測されている。