予告【編集部おススメ関連記事】(1月19日午前0時公開)小沢擁護の鳩山発言が民主政権を揺さぶる「『民主政権VS検察』の戦いに~一蓮托生となった鳩山と小沢

 

 民主党の役員人事を決めたのは、幹事長・小沢一郎と参院議員会長・輿石東の2人にほかならない。輿石は新設の「幹事長職務代行」を兼務し、2010年夏の参院選に向けて全国行脚に意欲を示す小沢の「留守居役」を務めることになった。

新政権16日に発足、主な入閣内定者の顔ぶれ

党内は「小沢独裁」体制?(参考写真)〔AFPBB News

 また、選挙対策委員長に公明党・創価学会批判の急先鋒である参院議員の石井一が就いたことも、政界に波紋を広げている。参院議員と小沢側近の重用が目立ち、非小沢系は役員ポストから外された。表向きは全て「参院選シフト」で説明できるが、党の「小沢支配」は一段と鮮明になり、「小沢独裁」体制が確立したかのようだ。(敬称略)

 小沢が輿石に幹事長代行を頼んだのは、参院選を控えて地方に出掛け、党本部を留守にする機会が多くなるからだ。先に党代表の鳩山由紀夫は事実上、小沢に党運営や国会対策の全権を委任。自分の留守中、小沢はその権限を輿石にも委ねたのである。これにより、「輿石の声」は「小沢の声」としても党内に伝わることになろう。

 「(小沢の)留守中におかしいのがいたら引っぱたく。恐怖の輿石になる」――。輿石はこう決意を示しているという。まさに「虎の威を借る狐」の発言だが、幹事長代行として小沢の威光をしっかりと党内に示したいという思いでいっぱいなのだろう。

「ねじれ国会」でステップアップ、「党4役」入りした輿石

 輿石は山梨県出身。小学校教諭から県教組委員長などを経て、政界入りした。日教組を支持基盤とし、民主党内では旧社会党系の横路グループに属する。

 なぜ小沢はこれほどまで輿石を信頼するのか。