ほぼ1週間前から出ていた噂通り、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の米フェイスブックは7月6日、インターネット電話ソフト大手のスカイプ・テクノロジーズ(ルクセンブルク)と提携したと発表した。
ウェブブラウザーにテレビ電話の機能
フェイスブックのサービス内で、スカイプの無料ビデオ電話(テレビ電話)サービスを利用できるようにするというもので、ユーザーはフェイスブックのチャット画面内から、クリックひとつでテレビ電話を始められるようになる。
スカイプの専用ソフトを使う必要はなく、プラグインソフトをウェブブラウザーにダウンロードするだけで利用できるようになる。ウェブブラウザー上でSNSを利用しながら気軽に友人と会話ができる、というのが売り文句だ。
フェイスブックは今後数週間かけて、すべてのユーザーのウェブページにこのサービスを組み込むほか、すぐに使い始めたい人向けに専用サイトを開設した。
これに先立って米グーグルが、同社初の本格的なSNSとなる「グーグル+(プラス)」を発表しているが、このグーグルのサービスにも同様のテレビ電話機能がある。このことから、米ウォールストリート・ジャーナルなどのメディアは、「フェイスブックはスカイプと連携することで、グーグルに先制攻撃を行った」などと報じている。
ただ、フェイスブックとスカイプはこれまでも提携関係にあり、今回の機能統合は自然の流れという見方もある。
例えば、スカイプはこの6月にリリースしたウィンドウズ向け専用ソフトで、フェイスブックの一部のサービスを利用できるようにした。スカイプのソフトから直接フェイスブックに登録してあるユーザーと短文のメッセージをやりとりしたり、「ニュースフィード」と呼ばれる近況報告を閲覧し、コメントを付けたりできるようにした。