執拗な「クーパン叩き」が招いた米政界・産業界からの猛反発

 しかし、クーパンはニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する米国企業であるため、事態は米韓通商摩擦に発展した。

 米政府と政界はこれを「米国企業への差別的攻撃」と批判している。米通商代表部(USTR)のグリア代表は、韓国通商交渉本部長に対し「クーパンを破産させるつもりか(Trying to bankrupt Coupang)」と詰め寄り、デジタル規制等の撤回がない場合、通商法301条に基づく報復関税を示唆した。

 ダレル・アイサ米国下院議員は「李政権が根拠なく米テック企業を不当に扱っていることは、70年の同盟国として容認できない。必ず代償(consequences)を伴うだろう」と警告。米国の投資会社も、韓米FTA違反だとしてISDS(投資家対国家の紛争解決)に基づく仲裁意向書を提出し、「韓国政権が中国企業と癒着し、米国の革新企業を追い出そうとしている」と主張した。

 韓国メディアの大半は「関税再引き上げは実行の可能性が低い脅し」と楽観視しているが、李在明大統領への米側の根深い不信感が、今後の米韓関係に暗い影を落とすことは間違いないだろう。