大切なのは「中身に誠実であること」
ここで一つ、大事なことをお伝えします。
タイトルや件名を工夫することは大切ですが、それは決して相手を「釣る」ためではありません。内容以上のことを言って注目を集めても、読んだ後に「期待と違った」と思われたら、むしろ信頼を失います。
ウェブメディアの世界では、クリックを稼ぐために大げさなタイトルを付けたり、本筋とは離れる印象的なキーワードで釣ったりする手法が一時期広がりました。今も一部で見かけます。確かに、一瞬の数字は稼げます。でも、読者は「またか」と学習し、次第にそうした記事を避けるようになります。媒体への信頼も失われていきます。
ビジネスの現場も同じです。メールの件名で大げさに書いて中身が薄かったり、提案書のタイトルで過度に期待させて実現性が低かったりすれば、一瞬の注目は集まっても、長期的な信頼関係は築けません。
私が心がけているのは、次の3つです。
1. 内容以上のことは言わない
2. 不安を過度に刺激しない
3. 事実に誠実に向き合う
具体的な数字を入れる、固有名詞を使う、「誰が・いつ・どこで・何を」という情報をきちんと入れる。こうした工夫は、相手を釣るためではなく、相手が正しく判断できるようにするためです。
地道かもしれませんが、これが信頼を積み重ねていく方法だと考えています。
内容を練る時間を少しだけ「伝え方」に回してみる
ビジネスパーソンは、内容を練ることに多くの時間を費やします。それはもちろん大切なことです。中身がしっかりしていなければ、どんな「最初の言葉」を付けても意味がありません。ただ、その時間のうちほんの少しだけ、「どう伝えるか」を考える時間に回してみる。そんな選択肢もあります。
限られた文字数でも、「いつ・どこで・誰が・何を」と数字を意識すれば、伝えるべき情報は入れられます。一つひとつの言葉を選び、相手にとってわかりやすい順番で並べる。それだけで、相手の受け止め方は変わってきます。