小学校で習った「基本」を思い出す

 では、どうすればよいのか。

 答えはシンプルです。小学校の作文で習った基本──「いつ(When)」「どこで(Where)」「誰が(Who)」「何を(What)」、そして「数字」。この5つを意識するだけでも変わってきます。

 人は、具体的な情報があると内容をイメージできます。「お願い」だけでは、相手の頭の中に何も絵が浮かびません。でも、「1月15日までに」「資料1点」という情報があれば、「ああ、そんなに時間がないな」「1点だから、それほど大変ではなさそうだ」と状況を把握できます。

 あいまいな言葉より、具体的な言葉の方が相手の関心を引きやすい。その傾向があります。

ビジネスの現場で使える考え方

 それでは、具体的なビジネスシーンで見ていきましょう。

【シーン1】メールの件名
 メールの件名は、相手が最初に目にする情報です。ここで内容が伝わるかどうかが、その後の対応速度に影響することもあります。

●締め切りのある依頼
 【一般的な書き方】「ご確認のお願い」
 → 何を、いつまでに確認すればいいのかがわかりません。

 【工夫した書き方】「【1/15締切】予算案3点のご確認をお願いします」
 → いつまでに(1/15)、何を(予算案)、どのくらい(3点)が一目でわかります。

 相手は件名を見ただけで、「1月15日までに3つの予算案を確認すればいい」と把握できます。ToDoリストにも入れやすくなります。

提案メール
 【一般的な書き方】「ご提案」
 → 何についての提案か、相手にはわかりません。

 【工夫した書き方】「【ご提案】採用コスト30%削減の人事システム」
 → 何を削減するか(採用コスト)、どのくらい(30%)、何の提案か(人事システム)が伝わります。

 人事担当者なら「これは自分の業務に関わる提案だ」とすぐに理解できます。