スイカゲームを生み出したWHY、HOW、WHATとは
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 1200万ダウンロードという実績で社会現象となった「スイカゲーム」、そして25万台を売り上げた世界初の照明一体型プロジェクター「popIn Aladdin(ポップインアラジン)」。その生みの親である起業家・程涛氏は、革新的なアイデアで次々とヒット商品を世に送り出してきた人物として知られている。

 もっとも、実際には資金も人脈もない状態で起業し、最初の2年間は売り上げゼロという苦境を経験している。そこからどのようにV字回復を果たしたのか。程氏の著書『道具としてのアイデア』を紐解いてみよう。1回目は、実現力を上げる5つのステップの⓪と①について。

※この記事は『道具としてのアイデア』(日経BP)より一部抜粋・編集しました。

実現力につながる5つのステップ

 なぜ、私たちのやりたいという思いは、浮かんでは消えていくのか。
 なぜ、いいスタートを切ったはずのプロジェクトが求心力を失っていくのか。
 その理由はどこにあるのか。
 なぜ、実現を妨げる人たちが現れるのか。
 できない理由を探し、邪魔する人たちは何を考えているのか……。

 私は個人としても、起業家としても数多くのプロジェクトを立ち上げてきました。うまくいかなかったこともあれば、大ピンチのときに劇的な打開策が見つかって成功したこともあります。

 こうした経験を重ね、私は物事を実現させる「実現力」には以下の5つのステップがあると考えるようになりました。なぜ、やりたいという思いは浮かんでは消え、実現しないのでしょうか?
 
【5つの力】
0.信念を持つ。なぜこれをするのかの意味を見出す
1.目標を実現するための価値ある差別化を行う
2.自分に、周囲に、差別化の価値をわかりやすく表現する
3.自分も周囲も、ノーと言えない三方よしのビジネスモデルを作る
4.アーリーアダプターがファンになり、共感が広がり、仲間が増える

 この5つのステップを意識して取り組んでいくと、自分自身だけではなく、チームが実現したいことも、着実に目標に向かって前進していきます。