「中国の景気は息も絶え絶え、一方で日本は…」
企業人:私は逆に、中国の日系企業に勤めていて、日本の本社に出張で行ったら、日中対立に巻き込まれて、いまだ日本にいる。
両国の対立というけれど、怒っているのは中国ばかりで、日本は知らぬ顔。中国政府はいつまで怒り続ける気なのだろうと、中国企業も思っている。
ただ、年末の日本の景気のよさには驚くばかりだ。中国が「死気沈沈」(スーチーチェンチェン=重苦しい雰囲気)なら、日本は「生気勃勃」(シェンチーボーボー=元気いっぱい)。わが国は、一体どうなってしまったんだろう?
旅行客:東京の街から本当に、中国人観光客が消えたな。以前なら、地下鉄に乗ってもレストランで食事しても、いつもどこかで中国語が聞こえてきた。オレが言うのもおかしな話だけど、中国人観光客がいない東京の街というのは、なかなか風情があっていいな(笑)。
留学生:私は今度の騒動で、一つ決意したことがあるの。それは日本の大学を卒業しても、中国には戻らないということ。このまま日本で就職して、日本で暮らしていくわ。
池袋の賑やかな通りに佇む中国食料品店。このエリアは、本格的な中国食材や製品を求める地元住民や観光客に人気のスポットとなっている(写真:藤村憲司/アフロ) *本文と直接の関係はありません
もっとも帰国したとしても、「卒業即失業」と言われるいまの状況では、ロクな就職先はないだろうけど。だから失業することがない公務員が、学生の一番人気で、公務員になることを「上岸」(シャンアン=岸に上がって助かる)と呼んでいるわ。
友達が今度、「国考」(グオカオ=11月30日に行われた年に一度の国家公務員試験)を受けたの。あまりの受験生の多さに、会場に辿り着くまでに疲れてしまったって言ってた。
(スマホのニュースをかざしながら)約3万8000人の募集に、371万人が受験したのよ。最も人気が高いポストの倍率は、6470倍! 一体どんな人が公務員になるのかしら。