明け方の堤防の風景(筆者撮影、以下同じ)
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 今年の夏は6〜8月の気温の平均差が+2.36度と観測以来過去最高を記録する酷暑が続き、9月に入っても蒸し暑い真夏の日が続きました。
 
 海水温の上昇で、沿岸地域の釣りに深刻なダメージがあるのではと心配しておりましたが、それほどでもなかったようです。

 過去に、海水温上昇で産卵に寄らなかったこともある東京湾のキスは、今年はよく釣れています。

 また、私が例年沿岸から狙う夏のイシモチも、6月中旬の釣行では30センチの良型が顔を出してくれました。

 例年通りの釣況にホッとするとともに、激変する環境を受け入れようとするかのような魚の生命力を感じます。

 今回は、例年これから晩秋にかけて盛期に入っていく沿岸のカワハギ釣りについて、毎年少しずつ進化を楽しむ私の陸釣りスタイルを、今シーズン初めの実釣とともにお伝えできればと思います。

残暑厳しくも聞こえる秋の声

 今年は、気がかりだった海水温上昇による釣果減少予想に反して、私の通う堤防では、9月早々には15センチを超えるカワハギの釣果が聞こえ始めました。

 そこで、晩秋の良型(20~25センチ弱)の時期まで待ちきれず、海況をみて9月上旬の釣行となりました。

 今回の目標やテーマは以下の通りです。
 
1.久しぶりにカワハギのキモ和えのお刺身が食べたい。

2.前回の釣行がヒントになった満足感の高い釣り方(カワハギを誘って焦らせて、聞き合わせる)について、今回、再現性のある陸釣りスタイルとして確立したい。

3.今回、これに伴って選定した竿(堤防で必要な長さと繊細なアタリが取れる先調子の竿)でカワハギの口に「ハリに乗る」手応えを実感してみたい。