中国河南省の少林寺で武術を練習する武僧(写真:新華社/共同通信イメージズ)
寺のホームページで突然の告知
中国武術のひとつ「少林拳」で有名な少林寺が、前代未聞のスキャンダルに大揺れとなっている。
少林寺は、中国河南省鄭州(ていしゅう)市の中岳嵩山(すうざん)連峰の少室山の北の麓に位置する。北魏時代の西暦495年に、孝文帝がインドの高僧バートゥを招聘して建てた。以後、中国の禅宗の総本山として君臨してきた。
少林寺は、中国の重点文物保護施設であり、国連の世界文化遺産にも登録されている。2006年には、「少林拳の愛好家」というロシアのウラジーミル・プーチン大統領も訪問した。
そのような中国を代表する寺院の一つである少林寺に、スキャンダルが起こったのは、先月27日のことだった。少林寺のホームページに突然、驚愕の「通知」が掲載されたのだ。
<少林寺の責任者である釈永信(しゃく・えいしん)は、刑事犯罪の容疑をかけられている。それは、プロジェクトの資金や寺院の資産を、独り占めしてかっさらったというものだ。また、仏教の戒律に厳重に違反し、長期にわたって多くの女性たちと不当な関係を結び、私生児を育てていた。
現在、多くの部門の合同調査を受けている。関係する状況は、追って社会に公布していく>
