2024年3月JR静岡駅にはくふうハヤテの紹介が(筆者撮影)
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 2年前の2023年4月、NPBは翌年以降にファーム・リーグ(イースタン・リーグ、ウエスタン・リーグ)に新規参加を希望する球団(法人)を対象とする説明会を実施した。

 ながらくプロ野球の二軍のリーグであるイースタン・リーグとウエスタン・リーグは、ともに6チームで行われてきた。

 しかし2004年オフの球界再編で、近鉄がオリックスと合併、また宮城県に新球団、東北楽天ゴールデンイーグルスが参加したため、イースタンは7チーム、ウエスタンは5チームとなった。

 日々のリーグ戦を行う上で、リーグのチーム数が奇数の場合、毎日1チームは試合がないことになり非効率だ。

 この状態が20年近く続いていたが、NPBとしてはこの状況を是正するために、2022年11月のオーナー会議で「野球のすそ野を広げるために ~ファーム・リーグの拡大を図るNPBビジョン~」が承認され、新たにファーム・リーグだけに参加する球団を募集することとしたのだ。

NPBとの提携は独立リーグの悲願

 説明会は4月と5月に2回、非公開で行われた。参加したチームを挙げると、

・独立リーグからは、

火の国サラマンダーズ(九州アジアリーグ)、アルビレックス新潟BC(ベースボールクラブ)、茨城アストロプラネッツ、信濃グランセローズ、栃木ゴールデンブレーブス(以上ルートインBCリーグ)、富山GRNサンダーバーズ、石川ミリオンスターズ(以上日本海リーグ)

・社会人チームからは
鹿児島ドリームウェーブ

・一般企業からは
ビズリーチ、ハヤテ223グループ

だった。

 書類審査を経て、新潟アルビレックスBC、栃木ゴールデンブレーブス(運営は株式会社エイジェック)、ハヤテ223グループの3社が最終審査に残った。

 参加球団は合計数千万円程度の加入手数料および参加預かり金を納入しなければならない。このうち参加預かり金は5シーズン後には返還される。

 最終選考を経て、新潟アルビレックスBCと、ハヤテ223の2社が選ばれた。

イースタン・リーグ=新潟アルビレックスBC(本拠地:新潟)
ウエスタン・リーグ=ハヤテ223(本拠地:静岡)