六ヶ所再処理工場や玄海原発3号機が攻撃されたら
【六ヶ所再処理工場(青森県)】
六ヶ所再処理工場について、NPECは「世界最大級の使用済み核燃料貯蔵施設で、攻撃された場合、複数のチェルノブイリ事故に相当する使用済み核燃料火災が発生する可能性がある」と指摘している。
2019年1月末現在で2968トンの使用済み核燃料が保管されている。このプールが火災を起こした場合、放出されるセシウムの量は、炉心メルトダウン事故の25倍になる。放出量は極めて大きい。ただし、地理的な条件により、放射性物質の影響を受けるのは日本とロシアの一部にとどまる。
下の図によると、北海道が大きな被害を受けることがわかる。日本の避難指示対象者は平均640万人、最大6210万人。任意避難をカウントすると、最大8920万人となる。
六ヶ所再処理工場は日本原燃が所有している。各地の原発で発電を終えた使用済み核燃料を処理して、プルトニウムとウランを取り出す施設。日本の核燃料サイクルの中枢を成す予定で、全国から使用済み燃料が集められ、世界最大級の集積地となっている。
しかし、完成予定だった1993年から30年以上が経過した現在も、施設は完成していない。技術的な問題やミス、トラブルが続き、「27回目の延期」を発表している。


【玄海3号機(佐賀県)】
九州電力の玄海原発3号機の出力は118万キロワット。カン氏の想定では、ここが攻撃を受けた場合、放射性物質の拡散により、強制避難者は国内で平均132万人、最大で949万人に達する。任意避難を含めると、日本の避難者数は平均255万人、最大1241万人となる。
