ヤマト運輸 常務執行役員(グリーンイノベーション開発統括)の福田靖氏(撮影:榊美麗)
ヤマトホールディングスは、中期経営計画「SX2030 ~1st Stage~」に基づき、環境・経済・社会価値を同時に生み出す新たな物流モデルの構築を進めている。同社は業界でもいち早くEV(電気自動車)化に着手し、再生可能エネルギーの活用や独自のエネルギーマネジメントシステムの開発に取り組んできた。さらに、共同輸配送や電力小売など新たな事業にも踏み出す。同社が描く次世代の物流モデルについて、ヤマト運輸常務執行役員 グリーンイノベーション開発統括の福田靖氏に聞いた。
物流部門が排出するGHGは、産業界全体の約2割
──ヤマトホールディングスは、早くからサステナビリティへの取り組みを進めてきました。中期経営計画「SX2030 ~1st Stage~」では「持続可能な未来の実現に貢献する価値創造企業」を掲げています。こうした背景にはどのような考えがあるのでしょうか。
福田 物流業界は、労働力不足による輸送力低下や災害をはじめとする不測の事態への対応など、さまざまな課題に直面しています。加えて、気候変動対策も急務です。物流部門から排出されるGHG(温室効果ガス)は、日本全体の約2割を占めています。政府は2030年までに2013年度比で、国内全体で46%、物流業界では約35%の削減を目標としています。
当社は宅急便の開始以来、常に業界の変革を先導してきました。物流業界を取り巻く現状を考えても、今後は「運ぶ」だけにとどまらず、新たな価値を創出することが重要だと考えています。物流を通じて持続可能な社会の実現に貢献するため、環境価値・経済価値・社会価値の創出を目指し、サステナビリティの取り組みを推進しています。






