ベンジャミン・フランクリンからの警鐘
今ここで決定的に重要な問題は、自由民主主義の制度機構、特に選挙を管轄する機関がどこまで生き延びられるかだ。
トランプの取り巻きの多く、そしてトランプ自身が、自分たちが成し遂げようとしている「報復」に対する「報復」を恐れるだろう。
この恐怖心は彼らに、司法機関の助けを借りて選挙に関するゲームのルールを操作する大きな動機を与える。
彼らが米国の国政選挙の妨害に成功するようなことがあれば、それで「ゲームオーバー」となりかねない。
それが全世界に与える影響は破壊的なものになる。
民主国家たる米国の積極的な関与がないと、世界の自由民主主義の健全性が深刻な危険にさらされる。
ベンジャミン・フランクリンがかつて、米国は「もし維持できるなら共和国を持っている」と語ったのは有名な話だ。
米国が果たして維持できるかどうか、我々は近々知ることになるかもしれない。
(文中敬称略)
By Martin Wolf
© The Financial Times Limited 2025. All Rights Reserved. Please do not cut and
paste FT articles and redistribute by email or post to the web.