ベンジャミン・フランクリンからの警鐘

 今ここで決定的に重要な問題は、自由民主主義の制度機構、特に選挙を管轄する機関がどこまで生き延びられるかだ。

 トランプの取り巻きの多く、そしてトランプ自身が、自分たちが成し遂げようとしている「報復」に対する「報復」を恐れるだろう。

 この恐怖心は彼らに、司法機関の助けを借りて選挙に関するゲームのルールを操作する大きな動機を与える。

 彼らが米国の国政選挙の妨害に成功するようなことがあれば、それで「ゲームオーバー」となりかねない。

 それが全世界に与える影響は破壊的なものになる。

 民主国家たる米国の積極的な関与がないと、世界の自由民主主義の健全性が深刻な危険にさらされる。

 ベンジャミン・フランクリンがかつて、米国は「もし維持できるなら共和国を持っている」と語ったのは有名な話だ。

 米国が果たして維持できるかどうか、我々は近々知ることになるかもしれない。

(文中敬称略)

By Martin Wolf
 
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