己の不明を恥じていただきたい人々
特に、大津地裁でも認定されていて、検察との間で争いのなかった「連れ込まれた部屋にはいたが、レイプの現場に居合わせず帰宅した29歳男性」は旧法でも新法でも無罪となることでしょう(帰ったとはいえ、部屋には一度は入って撮影をしていたのだから「幇助」だ、という主張は検察側からは無理筋ゆえに出ず)。
にもかかわらず、北原みのりさんなど元町議の狂言に基づく草津町レイプ冤罪事件で大騒ぎしたフラワーデモ界隈や、教育学者で東京大学の教授であるにもかかわらず、前述のような推定無罪の原則も理解せず大騒ぎしている本多由紀さん、さらには『虎に翼』まで手がけながら三審制の意義も人権・法治の考え方も分かっていなかった吉田恵里香さんら、そして報道に煽られ、これらの著名人を担いで大騒ぎしているいかれたたくさんの賛同者の皆さんは、もっと冷静になったうえで不明を恥じていただきたいと強く願っております。
山本 一郎(やまもと・いちろう)
個人投資家、作家
1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員を経て、情報法制研究所・事務局次長、上席研究員として、社会調査や統計分析にも従事。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査も。日経ビジネス、文春オンライン、みんなの介護、こどものミライなど多くの媒体に執筆し、『ネットビジネスの終わり(Voice select)』『情報革命バブルの崩壊 (文春新書)』『ズレずに生き抜く 仕事も結婚も人生も、パフォーマンスを上げる自己改革』など著書多数。
Twitter:@Ichiro_leadoff
『ネットビジネスの終わり』(Voice select)
『情報革命バブルの崩壊』 (文春新書)
『ズレずに生き抜く 仕事も結婚も人生も、パフォーマンスを上げる自己改革』(文藝春秋)