2024年は新NISA(少額投資非課税制度)が起爆剤となり資産運用ブームが起き、個人投資家のすそ野が広がった。日経平均株価は2月にはバブル後最高値を更新し、7月には年初来高値を付けたものの、8月には大暴落。経験の浅い個人投資家に動揺も広がった。個人投資家として高校生時代から40年以上の投資経験を持つ内田衛さんはどう動いたのか、投資への気構え、さらに2025年の相場展望を聞いた。2回に分けて掲載する。
(種市 房子:ライター)
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1000万円→4年で1億2000万円→FIRE達成
——内田さんが、専業投資家になった経緯を教えてください。
内田衛氏(以下敬称略):高校の時から株式投資はしていました。大学卒業後、生命保険会社に入社しますが、難関技術系国家資格を取得して転職をしようと、退職しました。試験勉強中でも食べて行けるよう、当時の貯蓄1000万円を日本株で運用したところ、相場が良かったこともあり、4年間で1億2000万円まで増えました。国家資格は無事に取れたのですが、転職活動をしても思うように行きませんでした。給料よりも遥かに稼げるようになったので専業投資家となりました。
——いまでいう「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」を30代で達成したわけですね。
内田:そうですね。投資の面白さを知ってしまったので、資格試験に受かった後も専業投資家として運用を続けました。その後、日本株だけではなく、為替や不動産、REIT(不動産投資信託)など投資手法を多角化しました。自分の経験を他の人にも伝えたいと考え、テレビや経済誌、オンラインメディアで発信しています。
大手生保勤務後、専業の個人投資家に。日本株の割安・逆張り・中長期投資を中心に、為替や不動産投資なども手掛ける。FP・宅建士資格も保有。現在の運用資金は5億円以上。テレビ・ラジオ出演、経済誌、オンラインメディアでも執筆。
——足元の運用資産はどれくらいになりますか?
内田:ざっと5億円は超えています。
——すごい! そこまで運用資産を増やすことができた、内田さんの投資のスタイルを教えてください。