トランプ当選確実ムードの米大統領選に、9割の的中率誇る学者が待った
9月時点と変わらずハリス有利を再確認、最終盤の選挙戦は波乱模様
2024.11.3(日)
高濱 賛
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経営者の52%は「経済でトランプ」
トランプ氏リードの要因の一つは、何と言っても経済だ。
ビジネス・リーダー向けの「フォーチュン」の「CEO Daily」によると、雇用者1万人以上の米企業CEO(最高経営責任者)100人を対象にした聞き取り調査だと、「トランプ政権の方が経済は良くなる」と答えたのは52%、「ハリスの方が経済は良くなる」と答えたのは15%。
海外でも経済活動を展開する企業のCEOの30%は「どちらでも同じ」。「ハリスの方が良くなる」と答えた者は35%だった。
こうした見方は投資家の動向にも反映している。
ハリス、トランプどちらに賭けるかの大統領選オッズでは、8月の時点では売り買いでトランプ、ハリス両氏ともに49.1%だったのが、11月1日現在、トランプ買い55.9%、ハリス買い43.6%と大差がついている。
市場関係筋は、「収益性(Profitability)、可能性(Capability)などからの判断に立った賭けに出ている」と見ている。
(electionbettingodds.com/)
NYTは「トランプでは経済は悪化」と断定
ハリス氏を推薦するニューヨーク・タイムズ(NYT)の経済コラムニスト、ピーター・コイ氏は、11月1日のコラムでこうした動きに真っ向から反論している。
「トランプ氏で経済が良くなると信じる根拠は弱い。外国製品関税の値上げ、不法移民の大量国外追放による労働力低下、通貨政策などでインフレは加速するのは間違いない」
(nytimes.com/newsletters/peter-coy)
こればかりは蓋を開けてみないことには分からない。
予測的中の学者を信じるか。市場の動きをウォッチする投資家の勘を尊重すべきか。
それは読者諸兄姉の判断にお任せしよう。