健康志向の人におすすめのお味噌とは?

 珍しいお味噌や地域別のお味噌もたくさん!新しい味噌との出会いは、料理の幅を広げてくれるかもしれません。

岩木先生「私が出会ってきたお味噌のなかで面白いなと思ったのは雑穀味噌。麦とか米だけじゃなくて、ヒエや粟(あわ)、赤米や黒米みたいな雑穀を10種類ぐらい使って麹にした雑穀味噌を作っている方がいます。一気に混ぜず、1個ずつ麹にするので10倍手間がかかっている味噌です。あとは玄米麹で作る玄米麹味噌も健康志向の方におすすめです」

ベッキー「知らない味噌がまだまだあるんですね。私は名古屋の赤味噌が好きなんですが、色がめっちゃ濃いじゃないですか? あれは何麹を使用してるんですか?」

岩木先生「豆麹です。愛知と岐阜、三重の東海3県が豆味噌文化圏になります。ちなみに日本全国の8割は米味噌が流通しているんですが、九州や愛媛で作られているのは甘い麦味噌が多いです」

ベッキー「麦味噌だと甘くなるんですか?」

岩木先生「麦味噌は全体的には甘い傾向にあります。九州とかだと味の傾向が甘めの文化圏なので、甘くするために麹の量を多くして塩分も低めです」

ベッキー「なるほど! そうやって地域で分かれてるんですね。そしたら東北はどういう味噌が多いんですか?」

岩木先生「代表的なのは、仙台にある伊達藩がよく作っていた仙台味噌。麹の量が少なくて、塩味もしっかりしているのが特徴です。お魚と一緒に煮ると、臭みを取ってくれます。あとはすっきりした味わいなので、これからの暑い季節には冷や汁やコーヒー代わりの冷たい味噌汁にもおすすめです」

ベッキー「いろんな種類があるから適した料理とかも変わってくるわけですね」

岩木先生「お味噌は何に使っても美味しいですが、よりこの味噌はこういう料理とか種類に合わせた使い方が分かってくるとさらに楽しみが増えますよ!」

香り高い麦味噌&旨味の豆味噌の特徴は?

岩木先生「一般的な麦味噌は甘いんですけど、しょっぱい中辛の麦味噌もあるんです。米味噌と違って麦の香りがほんのり香るのが特徴です」

ベッキー「塩分高めで香りもいいって最高ですね。小麦アレルギーの人も大丈夫ですか?」

岩木先生「基本的には大丈夫です。麦と言っても小麦粉に使われる小麦ではなく、裸麦とか大麦とかを麦麹には使用しているので、アレルギー表記的には小麦アレルギーの方でも食べられます。中には小麦を麹にしている小麦麹の味噌もあるので、そこは必ずご確認はいただきたいです」

ベッキー「私は色が濃い豆味噌が、しょっぱいけど美味しくて好き!」

「ベッキーのごじあいLIFE」【味噌編】#2より

岩木先生「旨味がすごく強いですよね。3年寝かした豆味噌を見ていただくとわかるんですが、白い点々があります。これはチロシンといってアミノ酸の塊。結晶になっているので、旨味成分の塊なんです。時間が生み出してくれる旨みです」

「面白い! めちゃめちゃ奥深いですね」とベッキーもお味噌の世界に沼。もっと知りたいと思った方も多いのではないでしょうか。

次回は、味噌の味を最大に活かせる食べ方を紹介。お味噌をより深掘りしていきます。(後編に続く)

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