Alexa搭載「Echo Pop」(写真:UPI/アフロ)

 米アマゾン・ドット・コムが音声アシスタント「Alexa(アレクサ)」の機能を強化し、サブスクリプション(定額課金)サービスとして提供する計画だと、米経済ニュース局のCNBCが報じた。生成AI(人工知能)を組み込み、米オープンAIの「Chat(チャット)GPT」などに対抗する。

Primeとは別料金で運営

 アマゾンの有料会員プログラム「Prime(プライム)」とは別料金になる見通し。生成AIの運用には膨大なコストがかかる。その費用を賄うために別途料金を設定する必要があると、事情に詳しい関係者は話している。サービスの開始は2024年内を予定している。

 Alexaの新バージョンでは、より自然な会話が可能になるという。この数カ月で競合チャットボットの技術革新が一気に進んだ。こうした中、かつて創業者ジェフ・ベゾス氏の肝煎りプロジェクトだったAlexaチームは今、強いプレッシャーにさらされているという。

 情報筋によると、チームは現在、AI競争の中でAlexaを十分に耐え得るサービスへと進化させることを使命としている。大規模な組織再編を経て、大部分の業務がAGI(汎用人工知能)の開発に変わったという。

オープンAIとグーグルの動き

 競合のオープンAIは2024年5月13日、新型のAIモデル「GPT-4o(フォーオー)」を発表した。GPT-4oはテキスト、画像、音声の任意の組み合わせを入力として受け取り、それらの任意の組み合わせを出力として生成する。テキスト、画像、音声の入力と出力をすべて同じニューラルネットワークで処理することで実現した。