今は海外に出稼ぎに出る時代

 数年前から増えている日本人による海外での出稼ぎ。円安傾向が続いていることもあり、ワーキングホリデーなどで海外での就労に興味を持つ人は若い人を中心に増えている。その中には売春目的で海外に渡航する女性も少なくない。悪質ホストクラブ問題で明らかになったように、ホストクラブでの借金を返済するために渡航を余儀なくされる人もいる。

 その昔は海外の女性が日本に稼ぎに来ていた時代もあったが、今では困窮した日本人が大久保公園に立ち並び、海外に外貨を稼ぎに行く時代である。この状況は、もちろん「出稼ぎ女子」だけではない。トップラインを伸ばすのでも雇用制度改革を進めるでもなく、コスト削減と効率化に明け暮れた「平成」という時代の被害者はあちこちにいる。(作画:田楽庵、文:蛙)

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【田楽庵】
フリーランスイラストレーター/漫画家。
東京都生まれ。武蔵野美術大学造形学部日本画学科卒業。別名義で週刊少年ジャンプ+(集英社)にて新人賞受賞・掲載歴あり。

【蛙】
編集者/ジャーナリスト
東京都生まれ。大手メディアで記者や編集者を歴任した後、独立。