昨年12月29日、ドネツク州の前線を視察したゼレンスキー大統領昨年12月29日、ドネツク州の前線を視察したゼレンスキー大統領(提供:Ukraine Presidency/Best Image/アフロ)

(国際ジャーナリスト・木村正人)

「今年は戦争の転換点」

[ロンドン発]国際情勢を専門とする米調査会社ユーラシア・グループは8日、今年の「世界10大リスク」を発表した。

 中でも衝撃的なのは、3番目のリスクとして挙げられた「ウクライナ分割」だ。

「ウクライナは今年、事実上分割される。ウクライナと西側には受け入れがたいが、現実となるだろう。戦争は最前線が変わらないまま互いに防戦となり、ロシアは少なくとも現在占領しているクリミア半島とドネツク、ルハンスク、ザポリージャ、ヘルソンの4州(ウクライナ領土の18%)を維持するだろう」(ユーラシア・グループ)

 物量に勝るロシアは戦場で主導権を握り、今年さらに領土を獲得する可能性がある。

「今年は戦争の転換点となる。ウクライナが早急に兵員の問題を解決し、兵器生産を増やし、現実的な軍事戦略を立てなければ、早ければ25年にも戦争に“敗北”する恐れがある」(同)

 米シンクタンク、ピュー研究所が23年11月27日~12月3日にかけ、全米の5203人を対象に実施した世論調査によると、31%がロシアと戦うウクライナに対して米国は過剰な支援をしていると回答。29%が「適切な支援をしている」、18%が「十分な支援をしていない」と答えた。