東南アジアで最も人口が多いのはインドネシアで約2.8億もの人口を抱えている。ベトナムやフィピンもインドネシアほどではないが人口が多く、ベトナムは約1億人、フィリピンは1億1000万人、タイも7000万人なのでかなりのボリュームだ。

 多くの人口を抱えた東南アジア各国が今後、急激に成長し、豊かになってくると、中国のような爆買いを行うことは容易に想像できる。中国に加えて東南アジアが爆買いを開始した場合、アジアのビジネス環境が激変するのはほぼ間違いないだろう。

 特に脅威となるのがインドネシアである。

 インドネシアの1人あたりGDPはまだ5000ドルだが、今後、急激に豊かになり、今のタイやマレーシア並みに成長するのは確実である。3億人近い人口を抱えた国が経済成長すると、GDPの絶対値も大きな数字となる。多くの専門家が今後20年以内にインドネシアのGDPは日本を抜き、世界で5本の指に入る経済大国になると予想している。

 東南アジアではないが、意外なところではアフリカのナイジェリアもそれに該当する。

 同国はまだ貧しい新興国だが、人口は2億を超えた。東南アジアに続いて急成長を実現するのはアフリカ諸国と言われており、そうした新時代においてナイジェリアは大国になる可能性を秘めている。