前々回、前回に引き続き、ウクライナ・ヘルソン州の最新状況をお届けする。
6月6日のカホフカダム決壊で発生した洪水被害に対する緊急支援は一段落したが、戦闘による砲撃音は1カ月ほど前とは比べものにならないくらい激しくなっている。大河ドニプロ川を挟んでウクライナ、ロシアの両軍が砲撃を繰り返している。
2022年7月に崩落したアントニウスキー橋付近はもちろん、川から離れた住宅地でも毎日繰り返される砲撃の応酬で、いつ被弾をしてもおかしくないという。実際、2~3日に1回は被弾して、死傷者が出ている。現地住民のサポートを得て取材した内容を、写真ルポの形で伝える(写真はすべて筆者撮影)。
(小峯 弘四郎:カメラマン)
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砲撃で川に水柱が立ち上がる
南部ヘルソン州のドニプロ川にかかるアントニウスキー橋(写真1)を挟んで、ロシア軍との戦闘が続いている。この橋は、2022年7月、ヘルソン市を占領していたロシア軍の補給路を断つためウクライナ軍がミサイル攻撃した。
橋の近くではドニプロ川を挟んで、ウクライナとロシアとの戦闘が続いている。写真2はロシア支配地域の岸近くでミサイルの攻撃によって水柱が上がったのをとらえたもの。このあたりでは戦闘による爆発音が日常的に聞こえてくる。写真3のように川の道路脇には砲弾が置かれている。