英国を訪れた米国のバイデン大統領は、スナク首相と会談し、ウクライナへのクラスター弾供与への理解を求めた(写真:AP/アフロ)

(国際ジャーナリスト・木村正人)

2008年オスロ条約で使用・開発・製造・貯蔵が全面禁止されたクラスター弾

 ウクライナ軍の反攻を支援するため、バイデン米政権は、民間人巻き添えの危険性が大きく、2008年のオスロ条約では使用・開発・製造・貯蔵が全面的に禁止されているクラスター弾の供与に踏み切る。

 米国とロシア、ウクライナはオスロ条約に加盟していないものの、北大西洋条約機構(NATO)加盟国からは反対の声が上がる。

 クラスター弾は複数の子弾を含む兵器。爆撃機から投下、地上や海上から発射され、空中で開いて数十から数百の子弾を放出する。

 攻撃範囲内にいる者は軍人であれ民間人であれ、無差別に死亡または重傷を負う恐れが極めて高い。多くの場合、子弾は設計通りには爆発せず、危険な不発弾として残り、民間人の巻き添え被害を拡大させる。

 ウクライナ緊急事態庁によると、同国の国土の約30%(17万4000平方キロメートル)が地雷や不発弾で汚染されている。

 NATO加盟国の英仏独、カナダなど123カ国がオスロ条約に加盟している。その一方で、国際人権団体などでつくる「クラスター弾モニター」の調査では、34カ国が200種以上のクラスター弾を開発・製造している。