(写真:ロイター/アフロ)

 欧州連合(EU)の欧州委員会は4月25日、巨大IT(情報技術)企業に違法コンテンツなどへの対応を強化するよう義務づける「デジタルサービス法(DSA)」の適用対象を公表した

インターネットの誕生以来最大の改革

 TwitterやFacebook、米アップルのAppStoreなど17サービスを「巨大オンラインプラットフォーム」に、グーグル検索と米マイクロソフトのBingを「巨大オンライン検索エンジン」に指定した。規制対象に指定されたこれら計19のサービスの運営企業は、4カ月以内に措置を講じなければならない。

 DSAは2020年に法案が提出された後、22年4月に欧州議会などと合意に達し、22年11月に発効した。今後は運用段階に入り、規則が適用される。米ウォール・ストリート・ジャーナルは、「インターネットの誕生以来、西側の諸国のオンラインコンテンツに対する最大の大改革」と報じている

 従来法では、例えば米国の「通信品位法230条」のように、ユーザーが投稿した問題のあるコンテンツについて、企業は一定の措置を講じれば、法的責任を免除されることが一般的だった。だがDSAの下で企業は、表現の自由や選挙参加など市民生活にもたらすリスクを定期的に評価し、強固なシステムでそれらに対処していることを当局に示す必要がある。