黄色の封筒法案を巡って韓国の国会がヒートアップしている

 日本ではあまり受け入れられてないが、韓国で「HYUNDAI(ヒュンデ、漢字で書くと『現代』)」というブランドの車は、圧倒的なシェアを誇る。

 同グループは、韓国産自動車のシェアで昨年(2022年)90%を超え、独占状態だからだ。

 輸入車を入れても、韓国の道路を走る半分以上の車は、現代車グループの車ということになる。

 この圧倒的なシェアを誇る現代車グループには「貴族労組」と言われる労組が存在する。

 細かいことをいうと、現代自動車という会社の労組ではなく、全国金属労働組合という大きな労働組合の中の現代車支部という形である。

 韓国で現代車グループの労組は、強力なパワーを持っていることで有名だ。

 賃上げ闘争などで、組合員が要求を貫徹するために自殺をするなど、過激な方法を取ることもある。

 労組は、軍部独裁時代には認められなかったもので、韓国で民主化が始まる1987年頃から労組の土台が作られた。

 そのため、労組ができた当初は賃上げ闘争をしても一般市民も応援をする気持ちが強かった。

 しかし、今では賃上げ闘争をすると韓国民の多くがしかめっ面をするようになった。

 なぜなら、毎年のように繰り返された賃上げ闘争のおかげで現代車グループの年収は1億ウォン(約1000万円)を超える場合が多いのだ。