中国による投資額がGDPの10%超となる国が47カ国も
そこで、この報告書を改めて読み込んで、中国の投資総額がその国のGDPの10%を超えるケースを洗い直してみた。すると、計47カ国もあることが判明した。
それを「ハイリスク順」に並べ、中国の投資総額を示すと、以下の通りだ。
(GDP比)(投資総額/単位・億ドル)
1.ラオス 64.8% 122
2.コンゴ 53.4% 62
3.ギニア 49.7% 52
4.アンゴラ 49.5% 523
5.ジプチ 48.5% 15
6.モルディブ 40.3% 15
7.トンガ 35.4% 1.6
8.スリナム 34.0% 9
9.ザンビア 32.5% 79
10.キルギス 31.6% 23
11.モザンビーク 31.5% 41
12.サモア 29.9% 2.5
13.スーダン 28.3% 118
14.タジキスタン 27.0% 23
15.トルクメニスタン 24.7% 89
16.バヌアツ 22.5% 1.9
17.ベネズエラ 21.5% 910
18.ジンバブエ 21.0% 30
19.アンティグア・バーブーダ 19.7% 68
19.カンボジア 19.7% 48
19.シエラレオネ 19.7% 7.7
22.モンテネグロ 18.7% 10
23.モンゴル 17.9% 21
24.カザフスタン 17.5% 304
25.コンゴ民主共和国 17.4% 46
26.パプアニューギニア 17.2% 39
27.エリトリア 16.9% 9
28.エチオピア 15.5% 154
29.エクアドル 15.4% 150
30.ベラルーシ 14.6% 79
30.南スーダン 14.6% 21
32.ナミビア 14.5% 17
33.ガボン 14.4% 23
34.カメルーン 13.9% 54
35.ドミニカ 13.7% 0.6
36.ブルネイ 13.5% 17
36.イラン 13.5% 134
38.トーゴ 13.2% 9.8
39.ミャンマー 12.1% 81
39.スリランカ 12.1% 107
41.ウズベキスタン 11.6% 75
42.ジャマイカ 11.2% 15
42.ニジェール 11.2% 14
44.モーリタニア 11.0% 7.5
45.ケニア 10.7% 93
46.カーボベルデ 10.3% 1.7
47.セネガル 10.2% 24
以上である。47カ国で計3747.3億ドルにも上る。邦貨にして、約51兆9000億円!
特に、中国と国境を接するラオスは、昨年12月3日、雲南省昆明-ビエンチャン間に高速鉄道を開通させたばかりであり、「第二のスリランカ候補」筆頭と言えるだろう。
重ねて言うが、コロナ禍とロシアによるウクライナ侵攻の影響で、発展途上国は軒並み、経済危機に瀕している。だが同時に、「一帯一路」の大風呂敷を掲げている中国も、貸し倒れのリスクに、戦々恐々としているはずなのである。