台湾は、国産の対地攻撃用亜音速長距離巡航ミサイル「雄風IIE/IIER」(最大射程距離600km/1200km)や超音速対艦ミサイル「雄風III」(最大射程距離400km)を量産しており、高度な巡航ミサイル開発製造能力を保有している。そのため、国立中山科学技術研究所が開発していた「雲峰」超音速長距離巡航ミサイルの完成は時間の問題であった。

超音速対艦ミサイル「雄風III」(写真:中山科学技術研究所)

 雲峰ミサイルの開発は長期にわたって極秘に行われていたため、いまだにその正確な諸データは公表されていない。しかし米軍情報筋などによると、少なくとも最大射程距離が1200マイル以上で巡航速度マッハ4の超音速巡航ミサイルであることは間違いないようだ。

 したがって、游立法院長が述べたように、雲峰ミサイルを台湾南東部の台東県から発射した場合でも北京は射程圏内に収まり、上海、広東をはじめ中国の大都市の多く、ならびに主要航空基地の多くも攻撃圏内に収まっている。

雲峰ミサイルの射程圏
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 2019年には、国立中山科学技術研究所が20基の新型ミサイルと10両の地上移動式発射装置を製造している、と現地で報道されたこともあるため、すでに量産体制に入っている可能性も否定できない。