4月28日、北京市朝陽区では防護服姿で車両を消毒して回る人の姿が見られた。このような人々を市民は「白衛兵」と呼んでいる(写真:新華社/アフロ)

 GW(ゴールデン・ウィーク)の大型連休は、日本も中国も一緒。だが今年は、両国で明暗が分かれてしまった。

 日本は周知のように、3年ぶりの「行動制限のないGW」に沸いている。一方の中国は、各都市でロックダウンやその一歩手前のような状態が相次ぎ、多くの人が自宅での「引きこもり連休」を余儀なくされている。

 それでも習近平(しゅう・きんぺい)総書記は、4月29日、党中央政治局(トップ25)会議を招集し、「動態清零」(ダイナミック・ゼロ)と呼ばれる厳格なゼロコロナ政策の堅持を、改めて唱えた。

 そのような中、憤懣(ふんまん)やるかたない中国人たちは、SNSやネット上で、文字や写真、動画を使って「心情」を吐露している。そんな彼らのゼロコロナに絡んだ最新流行語を、5つ紹介しよう。

檻に閉じ込められた人間たち

<上海動物園>

 3月28日に上海市東部で始まったロックダウンは、当初は「4日間」という約束だったが、4月1日から市西部にも拡散。あれよあれよという間に、1カ月を超えてしまった。そして、まさかの「GW越え」だ。

 当然ながら、2500万上海市民は怒りが沸騰して、自宅を飛び出して街に出て抗議を始めたりした。そうしたら上海市当局は、道路にバリケードを築いたり、マンションの入り口に金網を張ったりし始めた。「ウイルスとの戦い」のはずが、何だか別の戦いのようになってきているのだ。

 そんな光景を、ある上海市民は自虐的にこう詠んだ。

<全国の皆さん、GW旅行には、ぜひ「上海動物園」にお越し下さい。広い市内にしっかり金網を張って、その中にエサを放り込んでおりますので、強暴な動物たちに襲われる心配はありません。サファリパークのように間近で、動物たちの多種多様な罵声、怒号をお聞きいただけます>