今は昔の「ファースト・ドーター」
「若きビジネスウーマン」「大統領補佐官」として若い女性の憧れの的だったイバンカ・トランプ氏(40)の足元に火が付いた。
米下院特別委員会委員長とニューヨーク州司法長官が真相究明の名目で召喚状を突きつけたのだ。
「親の七光り」で、一度は世界の頂点に立ったイバンカ氏だが、今や「親の悪行」ゆえに足を引っ張られている。
ドナルド・トランプ氏との結びつきは太く、強い。トランプ氏にとっては「この地球上で唯一耳を傾けるゼリグ*1」(トランプ前政権の高官)とすら言われてきた。
*1=ゼリグ(Zelig)とは、状況に順応できる日和見主義者。
トランプ前政権では、夫のジャレッド・クシュナー氏(41、大統領上級顧問)と共にホワイトハウス入りした。
大統領補佐官、新設の「経済イニシアチブ・起業促進部」(OEIE)の長として4年間、権力の中枢で縦横無尽の活躍をしてきた。こんな大統領の娘は過去にいない。
外交面ではメラニア夫人を差し置いて「ファースト・ドーター」(大統領の娘)として国際舞台でも大活躍。トランプ氏の訪日の前には「露払い」役まで演じ、ちゃっかり自分のブランド商品を売り込んだりした。
米中対立激化の今では考えられないことだが、訪米した中国の習近平国家主席夫妻を歓迎、娘たちに中国語の歌を歌わせたりした。まさに「ゼリグ」の面目躍如だった。
それだけに敵も多かった。
特に民主党は彼女を目の敵にしてきたようだ。