米国のバイデン大統領(写真:ロイター/アフロ)

 日本時間の12月8日未明、緊迫するウクライナ情勢を巡って、ジョー・バイデン米大統領とウラジーミル・プーチン露大統領のオンライン緊急会談が開かれ、世界が固唾を呑んで見守った。会談終了後、同席したジェイク・サリバン大統領安保担当補佐官が会見に臨んだ。日本時間では8日明け方になり、私はCNNの生放送で観た。

17万5000人の軍人を動員した軍事攻撃計画

 聡明なサリバン補佐官は、いつものように早口で的確にブリーフィングを行い、間髪を入れず飛んでくる記者たちの質問に答えた。冒頭のブリーフィング内容は、以下の通りだ。

「周知のように、バイデン大統領は今日、安全にプーチン大統領と電話会談を開いた。会談は一連の問題をカバーしたが、メイントピックはウクライナだった。

 バイデン大統領はいつものように、直接的かつ率直にプーチン大統領と接した。そして、ウクライナの主権と領土保全に対するアメリカのサポートを、繰り返し述べた。

 バイデン大統領はプーチン大統領に直接、もしもロシアがさらなるウクライナ侵攻を行ったなら、アメリカとヨーロッパの同盟国は強い経済措置で対応するだろうと述べた。われわれはウクライナの人々に、これまでの提供しているもの以上に、追加の防御的物資を提供する。そしてそのようなエスカレーションに応えるため、追加の能力によって、東側のわがNATO(北大西洋条約機構)の同盟を強化していく・・・」

ホワイトハウス提供の、バイデンとプーチンによる米ロ首脳オンライン会談の様子(提供:The White House/ロイター/アフロ)