レクサス高輪店の外観(出所:レクサス高輪ホームページ

(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)

 トヨタ自動車は2021年9月29日、「トヨタ・レクサス販売店の総点検結果と今後の取り組みについて」というオンライン記者会見を行った。

 会見に参加して改めて感じたのは、自動車産業界の基本構造である「製販分離」が抱える矛盾だ。

「11社・12店舗」で行われていた不正車検

 会見の冒頭、不正車検が発覚したレクサス高輪店を運営するトヨタモビリティ東京の関島誠一社長は「この度の不正車検では、(本件の対象となった)オーナー、弊社の多くのお客様、そして広く自動車整備業界の皆様にご心配とご迷惑をおかけしたことをお詫びする」と謝意を示した。

 会見には、トヨタ自動車の国内販売事業本部の佐藤康彦本部長も同席した。

 トヨタによると、会見当日に国土交通省 関東運輸局からレクサス高輪および検査員4名に対して処分が通知された。処分の内容は、レクサス高輪については指定自動車整備事業の指定の取り消し、検査員の解任だ。いずれも、9月29日から2年間は再認定は認められない。そのほか、トヨタモビリティ東京の役員および関係者を社内懲罰規定に基づいた処分を行うとした。